過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/23(金) 17:44:27.74 ID:d8131qjCo



「んで、夏休みが始まる前からさんざん言ってた通り、十月の頭には文化祭があるわけなんだけど……」

 二学期最初の文芸部の活動はミーティングだった。
 部長はホワイトボードの上の方に背伸びをして文化祭の日程を書き記した。
 
「うちの部は、例年通り部誌の発行と配布を行います。まあ、そんなに数は出ないだろうし、作るだけって感じだけどねー」

 間延びした声。部長の様子は相変わらずだった。
 会って早々祭りのときの態度を話題にするでもなく、「おー、眠そうだねー?」なんて普段通りに話しかけられてしまった。
 どうも後ろめたい。

 ミーティングとはいえ、実際に部室にいるのは四名の部員と顧問だけ。
 幽霊部員はミーティングにすら出ない。それを許容するあたりは、まあ、顧問の性格か。

 当の顧問はパイプ椅子にもたれていびきをかいて眠っていた。
 無精ひげの目立つ二十七歳、男性教諭。

 初恋の相手はデジモンのヒカリかポケスペのイエロー、らしい。
「どっちかにしろ」とツッコミを入れたら、「選べって、そんなの無理だろ」と深刻そうに途方に暮れていた。

 割とずぼらな性格らしく、部活に対してもあんまり積極的ではない。
 だいたいのことは部長が取り仕切っていた。



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