過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/09/28(土) 14:00:41.82 ID:KVRRLmPoo
◇
後輩が去って行った後、部室に残ったまま一人で考え込んだ。
言わなければよかった、と後悔する気持ちが大きかった。あんなことは言わないでよかった。余計なことを言った。
言ってしまったものは仕方ない。そう割り切ろうとするけれど、無理だった。
後悔するくらいなら最初から何も言わなければいいのだ。
何度か溜め息をついた。強い風が窓をカタカタと鳴らした。外はもう暗くなりはじめていた。秋なのだ。
俺は何をしているんだろう?
高校二年生なんだぜ、と俺は思った。高校二年生なんだ。もう子供みたいに誰彼かまわず当り散らしていい歳じゃない。
もう十七になるんだ。なんだって年下の女の子相手にあんなどうしようもないことを言えたりするんだ?
「バカだな」
俺はそう呟いてみた。一人で。誰が聞くわけでもない。誰が言うわけでもない。何の意味もない言葉。
でも言葉を口に出すことの意味はあった。アリバイ作りみたいなものだ。
言葉に出すことで、『俺は後悔しているのだ』と強く自覚しようとする。
そうすることで罪悪感を和らげようとしている。卑怯者の手口だ。
あんなことを言うべきじゃなかった。いつもそんなことで後悔している。
そういうタイプの後悔は時間が経っても薄まることがない。
誤字みたいなものだ。だいたいの場合は手遅れになってから気付く。人に見せた後とか。
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