過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/09/28(土) 14:07:35.48 ID:KVRRLmPoo
「嘘だ」
「本当に。といっても、今はその内容をほとんど覚えてないけど。俺はそれからきみのことについてある程度調べた。
どんな部活に入っていて、どんな友達と付き合っているのか。調べたというより観察したという方が近いか。
気付くと目で追いかけてた。俺はその時期、毎日みたいにきみのことを考えてた。たぶん好きだった」
「……」
「手放してから惜しくなるタイプなんだよな、きっと」
「最低」
と彼女は笑った。軽蔑したというよりは、理解しかねるというふうに。
「きみにそのことを話すべきなんじゃないかと考えることもあったよ。
俺もきみのことが好きなのかもしれないって。そうすれば何か変わるかもしれないと思った。
でも結局、俺はそういうことができないんだよな」
「そういうのって?」
「誰かを好きになったとしても、その気持ちをどう取り扱っていいのか分からないんだ。
誰かを好きになる。好きだと告げる。両想いだと知って、付き合って。そのあとはどうなるんだ?
一緒に話をして、デートして、ひょっとしたら卒業しても付き合っていたりして、大人になって、上手くすれば結婚でもするかもしれない。
結婚して子供を産んで、子供を育てて……」
「……」
「それでどうなる?」
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