過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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548:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/30(月) 20:18:16.80 ID:k2Irhjhjo

 ビィ派は肩をすくめると、「帰ろうぜ」と俺を促した。俺は何も言わずに彼の歩みに従う。

「部活の調子は?」

 彼は夕陽を睨みながらそう訊ねてきた。俺はその堂々とした態度にちょっと戸惑った。

「そんなに進んでないよ」

 俺が答えると、彼は少し笑った。

「文化祭間に合うの?」

「どうだろう。いざとなれば間に合わなくていいから」

「ふうん」

 それから彼は、シィタ派の奴が編入生と付き合いはじめたらしいという話を俺にした。

 半ば予想していたことでもあったけれど、それをビィ派が知っていたということに、少し驚く。
 そして、自分がそれにまったく気付かなかったという事実に、少し愕然とした。
 
「あいつはいつもそうだよな。女なんて興味ないってふりして、一番手が早いんだ」

 ビィ派はどことなく楽しそうだった。素直な奴だ。嫉妬とかそういうものと縁遠い。
 祝福すべき時に祝福できる奴。良い奴だ。




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