過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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603:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:43:42.35 ID:0AsOA6Dxo

「いや、でも二年のときは部長じゃなかったし」

「先輩って呼んでました」

「……あ、そっか」

 そっか、と何度か部長は繰り返した。それから不意に笑いだし始める。

「そうなんだ。そうだったんだ」

「はい」

「いいよ、そんなの、気にしなくて。でもなんか、きみらしい」

 本当に楽しそうに、部長は笑った。そしてひとしきり笑ってから、ちょっと真面目な顔になって、口を開いた。
 それでも頬を緩ませながら。

「名前なんていいんだよ。きみがわたしを呼ぶ。わたしはきみがわたしを呼んでいるんだと分かる。
 それだけで十分なんだ。だから部長でも先輩でもかまわない。あだ名でもなんでもいいんだよ。
 きみがわたしを呼んでいるっていう事実だけあれば、それだけでべつにかまわないんだよ」

 俺は少し考えてから、そうかもしれない、と思った。




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