過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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616:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:49:56.15 ID:0AsOA6Dxo



 受付の仕事は暇だった。通りすがりに部誌をとっていく人はいるが、そもそも文芸部室は校舎の隅の方にある。
 人どおり自体が少ない。こう考えるともっと他の場所に陣取ればいいと思うのだが、毎年なぜか部室の前で配っている。

 退屈な時間ほど長く感じる。
 俺は一人でパイプ椅子に座ったまま、廊下の窓から見える木々に目を遣った。

 ときどき緩い風が吹いて、窓の外の梢を微かに揺らした。
 
 俺は椅子に腰かけたまま、その光景をじっと眺めていた。
 特に何も考えずに。

 けれど、不意に軽い足音が近付いてきた。そちらに目を向けると、立っていたのは従妹と妹の二人だった。

「や」

 従妹は軽く手をあげて笑った。

「来たのか」

「うん。どんな感じかと思って」

「遠いのにわざわざ?」

「愛の為せる技だよね」

「……」

 従妹の軽口はいつものことだけれど、最後に話したのが例の電話のときなので、微妙に冗談になっていなかった。




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