過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/23(金) 17:53:15.68 ID:d8131qjCo

 でも、それは本当に一瞬だけだった。
 彼女相手にいちいち答えに詰まるのは、馬鹿らしいことだという気がした。
 妖怪みたいなものなのだ、たぶん。そういう雰囲気がある。

「書かなくても、誰も困らないだろ?」

「まあね」

 彼女は笑いもしない。当たり前だ。冗談を言ったわけじゃない。事実を言ったんだから。
 それでも、彼女の淡々とした反応に、俺はなんだか苦しくなった。

 いつもの調子でちょっとおかしなことでも言えばごまかせるだろうか。
 そう思って何か言おうとしてみても、とっさには思い浮かばない。

「出口があればいいんだけどね」

 やっと出てきたのは、抽象的で意味のない言葉で、

「ないよ、そんなの」

 しかも、あっさり否定されてしまった。



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