過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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626:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:55:27.08 ID:0AsOA6Dxo

 俺はその言葉にうまく答えられなかった。
 
 でも、シィタ派は違った。

「そんなことないだろ」

「……そうかな」

「まあ、気持ちは分かるけどね。ずっと同じようなことを繰り返しているような気分になるのも分かる。
 実際、俺たちの日常なんて、大半が似通ってるしね。でも、同じような日はあっても、同じ日はないよ。
 春が来て、夏が来て、秋が来て、冬が来て、その次にまた春が来るけど、その春は前の春とは違う。
 どれだけ似ているように見えても、俺たちはやっぱり進んでいるんだよ。
 そして過ぎた春は二度と来ない。どれだけ似ているように見えても、やっぱり別物なんだ」

 俺もビィ派も、何も言わなかった。するとシィタ派は勝手に話を続ける。

「だから、この当たり前に見える一日一日を、大事に過ごさなきゃいけないわけ」

 彼は得意げに、なんだか良い感じに話をまとめた。そうされると、俺たちは何も言い返せなくなってしまう。
 いつものように。だから俺たちは、なんだかわけもわからずに顔を見合わせて笑った。
 
 それから、さて、と俺は手を打ち鳴らして、二人の顔を見て、言った。

「次は何をして遊ぶ?」




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