164:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/03(月) 01:50:31.54 ID:h/HiwuL60
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P「ふむ……」
プロデューサーがなにか考え込んでいた。
未央「どうしたの? プロデューサー」
まさか私のレッスン内容がひどくて悩んでいるとかだろうか。
そうだとしたら、結構ショックだ。
P「いや……未央、さっきのところ、ダンスを間違えてたよな?」
ギクッ、バレてた。
割と自然な動きで、それっぽい感じで誤魔化したんだけど……。
未央「い、いやぁ……覚えるのはちょっと苦手で……お、怒ってる?」
P「あ、すまんすまん、そういうじゃないんだ」
P「……むしろ、未央がさっきに間違えたところ、ほとんど分からなくてな」
P「それほどまでに、間違ったままでも自然にダンスが繋がっていたんだ」
未央「ふむふむ……つまり私の誤魔化しは案外通用すると」
P「……よし、今回はダンスより歌に力を入れよう」
未央「……え?」
P「未央、ダンスのことだが……最悪間違えてもらっても構わない」
未央「えっと……え、いいの?」
P「あぁ、大丈夫だ」
P「ただし、さっきみたいに自信をもってそのまま踊れ」
P「そしたら多分、審査員も観客も間違いに気づかない」
P「初めてのシングル発表ってこともあるから、絶対といってもいい」
未央「そ、そんなに?」
私の誤魔化しテクニックのレベルがそこまで高いとは……さっすが私!
……うーん、何かこの言い方だと微妙に嬉しくない。
P「よし、休憩はここまでだ、レッスンを再開するぞ!」
未央「あ、うん! よーし、こ―――」
そう私が気合を入れた、というときにプロデューサーが遮るように言葉を発する。
P「……っと、あと最後に一つ」
未央「―――っとと、ち、ちょっとプロデューサー、タイミング悪いよもう!」
P「悪い悪い、言いたいことがあってな」
P「お前の作った歌詞だけど……」
あ、そういえばまだ感想聞いてなかった。
ど、どうだったのかな……?
P「……俺は未央らしい、凄く良い歌詞だと思うよ」
P「これはもう、フェスの勝利も確定だって思うぐらいにな」
そうニヤリと笑いながら、大袈裟に褒めた。
未央「……ふっふーん、だよね! これはもう勝ち以外見えないよね!」
P「あぁ、その通りだ! よし、いくぞ!」
未央「おー!」
そうして意気投合をしたあと、レッスンを再開したのだった。
まあこんな内容のレッスンを、毎日続けて。
……ついに、フェス前日となったのだった。
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