過去ログ - モバP「そこはとってもきれいな海で」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/08/23(金) 04:23:01.77 ID:PzEDQvKyo

「お疲れ様でーす」

挨拶と共に、空調の効いた事務所内に転がり込む
やはりこの暑さの中を歩くのは無謀だったようで
俺は額に汗を滲ませて、身体がすっかりと温まっていた

「……P……お帰り……」

トテトテと小さな足音をさせながら
人形のような黒髪を揺らして、雪美が近づいてくる
今日はもう帰っても良いのに、俺を待っていたのだろう

「ただいま、雪美」

「……お帰り……」

ちひろさんは留守にしているようで、事務所には彼女しかいなかった
退屈だったのか、俺の手を引きソファーの方へ誘導してくる
歩き疲れたのもあって俺は素直に腰を下ろすと、その隣にチョコンと雪美も座る

「にしても、今日は暑かったな……」

「……外……暑い……」

「ははっ、久々の真夏日だから仕方ないよ」

「……P…良いこと……あった……?」

「ん? なんでまた?」

「……嬉しそうな……顔……してる……」

「あぁ、ちょっとな……」

「……そう……」

「そうだ、雪美。今日はお土産があるんだ」

そう言って、俺は仕事用の鞄とは別に持っていた袋を机の上に置く
雪美はそれだけで目を輝かせていたが、中を見ると驚いたような顔で
久々に心底嬉しかった時にだけ見せてくれる、満面の笑みを俺に向けてくれた



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