過去ログ - モバP「そこはとってもきれいな海で」
1- 20
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/08/23(金) 04:17:37.60 ID:PzEDQvKyo

「結局、良い物は見つからなかったな」

「いきなりっていうのも難しいね」

「しょうがないさ、あんまり遅くなってもまずいし今日は諦めるかな……」

散々歩き回って、足がつかれた俺達は元居たベンチに腰を下ろしていた
既に美世と出会ってから1時間近く経っていて
いくら暇とはいえ、そろそろ帰らないと怪しまれる時間ではある
せっかくこうして会えたのに残念だけど……

「ん、そっか……」

今まで楽しそうに笑っていた美世の顔が、急に物憂げな感じに変わる
こんな表情をするのは珍しい、何かあったのだろうか?
俺はいきなりの変化に戸惑い、かける言葉も見つからずに黙ってしまっていた

「……はい」

「なんだこれ?」

「コーラ、あたしはもういらないから、Pさんにあげるね」

そう言って手に持っていたお徳用のでかいコーラを俺に渡してくる
飲めないのならこんなでかいのなんか買わなければ良いのに
怪訝に思いながらも、少し喉が渇いてたのでグイッとコーラを喉に流し込む
その時、こちらを見ていた美世が小さく「あっ」と呟くのが聞こえた

「……なんだ、今更返して欲しいって言っても返さないぞ」

「ふふっ、そんなのじゃないよ……」

どうにも、さっきから美世の様子が変だ
おもちゃフロアにいた時は俺の方がドギマギしていたが
今は何だか逆のように感じる。美世は何か意識しているのだろうか?

「…………」

それから何も言わなくなった美世に話しかける事も出来ず
俺は残り少ない時間を惜しむように
缶の中に残ったコーラをチビチビと時間をかけて飲み続けていた



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
21Res/17.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice