過去ログ - モバP「そこはとってもきれいな海で」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/08/23(金) 04:19:05.00 ID:PzEDQvKyo

「さて、行こうか……」

「そうだね、あたしも家に帰ろうかな」

「あぁ、明日はレッスンだし今日はゆっくりすると良いよ」

「うん、また明日も一緒に頑張ろうね!」

口ではいつも通りの別れのセリフを互いに言い合う
しかし、俺はどこかこの時間が終わってしまう事が嫌だった
こうして彼女と外を歩いたのはいつ以来だろう
昔、思いつきで誘った時が最後だった気がする

そんな曖昧な記憶の中くらいしかなかったが
今日、一緒に入れた時間はハッキリと刻みつけられるくらい
楽しく、久々にのんびりとできた一日だった

願うならば、またこういう時間を共に過ごせれば
そんな事を考えたところで、叶うはずもないのだろう
そもそも、彼女は同じ事を思っているかなんていうのも分からない

「はぁ、またあの外を歩いて行かないといけないんだね……」

そんな俺の隣で美世が肩を落としてぼやいている
硝子を通して見える外の景色は眩しく輝き、まだ日差しが強いのがハッキリと分かる
外の暑さはきっと俺を現実に連れ戻してくれるだろう

焼けるような日差しを窓から見つめていると
ふと、一つの考えが俺の頭の中に浮かんできた
その考えは自分の中では妙案だったようで
俺ははやる気持ちを抑えて、美世に話しかける

「なぁ……美世」



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