過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
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[saga]
2013/08/24(土) 20:57:36.33 ID:jwS6se1E0
衣装合わせ、打ち合わせ……それを終えて、出番まで待機。
待機場所では、同じく「アニマルパーク」参加する同事務所のアイドル……私にとって先輩にあたる、三船美優さんと高橋礼子さんも一緒になった。
「わぁ……! 美優さん、その虎の衣装とっても可愛いね!」
「あ、ありがとう……みりあちゃん……ちょ、ちょっと恥ずかしいけど……」
「礼子おねーさんの、豹の衣装もすげーです……キャット・ピープルの気持ちになるですよ……」
「……仁奈ちゃん、古い映画を知ってるのねぇ……お父様の趣味化しら?」
年少組と仲良く談笑する先輩2人。
対して私は、と言うと……なんというか、お二人の一味も二味も違うオーラに圧倒されていた。
大胆な露出の虎衣装に身を包み恥じらいを見せる美優さんは、同じ女の私から見ても可愛らしい。
そして礼子さんは……もう、ドンピシャ。
ど真ん中ストレートの剛速球といった感じの女豹の衣装は、似合う似合わないの次元じゃない完成度だった。
「ふふふっ……しかし、あの坊やもすっかり一端のプロデューサーね……どう、若葉? 彼と一緒に働いて?」
不意に礼子さんに話を振られ、私は慌てて応える。
「え? は、はい! 凄く頑張っててくれて……とても、頼りになってます」
「あらあら、大絶賛ね。美優も覚えているかしら? あの坊やと最初に会ったころ……」
「ああ……そうですね。初めて立った頃は、彼、まだ中学卒業から1年もたってなくて……」
懐かしそうに、彼のことを話す美優さんと礼子さん。
そうか……先輩2人は、彼がプロデューサーになる前のことを、私と離れ離れになった後の事を知っているんだ。
「皆さーん、そろそろ時間です! 移動のほう、よろしくおねがいしまーす!」
そこでスタッフさんが、仕事の開始を告げに来た。
……昔の彼の事も気になるけど……今はお仕事に集中する時!
なんったって、オトナなんですから!
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