過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
↓
1-
覧
板
20
46
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/08/25(日) 15:18:24.09 ID:HxAfDMMz0
さっきの謝罪の言葉以来、彼は言葉を発さない。
ベンチに腰掛けたまま、再び顔を俯けている。
私は、彼の隣りに腰かけた。一瞬、彼の顔がこっちを向いたが、すぐにまた俯いてしまった。
「すまない……若葉さん……俺は……」
「そんな! ちょっとしたミスですよ、こんなの〜……実際、オーディションには手ごたえがありましたし、さっきの事も丸く収まりましたし」
「でも……俺は……」
「もう、どうしちゃったんですか? いつもの頼りになるプロデューサーじゃなくて、まるで……」
その時、不意に彼が顔を上げた。
不安げな表情を浮かべ、片目から一筋の涙がこぼれている。
それを見た瞬間、見つけた、と思った。
昔の私が知らず、今の私が知っている、頼りになる大人の男のプロデューサーではなく。
泣き虫な、小さい男の子……あのころの幼馴染が、私の目の前にいると思った。
それと同時に、私の心に、パズルのピースがぴったりと嵌まる様な感覚があった。
そうだ……あの頃の小さな男の子も、頼りになる大人の男の人も。
そのどちらもが、私の目の前にいる人なんだ……私が側にいて欲しいと思ってる人は、間違いなくこの人なんだ。
私が好きになったのは……この人なんだ。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
99Res/79.95 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1377248356/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice