過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/25(日) 22:22:06.80 ID:HxAfDMMz0

 小学校時代の俺は、身長が小さいほうで、非力だった。
 そのくせ無駄に強がろうとするから、ケンカになることも多かった。
 
 体格差による力量差はどうしようもなく、俺は一方的にやられることがほとんどだった。
 だけど、涙は流しても泣き叫ぶ事だけはせず、抵抗をやめなかった。
 
「こらー! ケンカはだめですよ〜!」

 そんな俺にも、仲良くしてくれる女の子がいた。
 彼女の名前は、日下部若葉。
 同学年の少女らに比べて背も高く、男女問わず友達も多い、皆のお姉さん的な存在だった。

「ほら……泣きやんで? お兄ちゃんなんだから……ね?」

「うん……ありがとう」
 
「うふふっ! 若葉お姉ちゃんに、も〜っと甘えてもいいんですよ?」

「……大丈夫だよ、若葉姉さん」 

「も〜! 姉さん、よりもお姉ちゃん、って呼んでくれる方が可愛いのに〜」

 彼女は不満そうだったが……「姉さん」呼びは、俺の精一杯の抵抗だった。
 大人は甘えたりなんかしない。少しでも、それに近付きたかったから。



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