過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
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74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/27(火) 02:32:15.65 ID:7ZscUsOc0

 俺は、すっかり弱り切っていた。
 社長に指摘された問題点も、その通り……だが、それ以上に。

 若葉さんから、不用意に離れてしまった事……無意識のうちに、そうしなければならないくらい。
 俺の心が、若葉さんへ傾いていることを、思い知らされてしまった。

 彼女があの大男に絡まれていた時、俺の心に湧いた感情は……惚れた女に、手を出された時の怒りだ。

 今まで俺は、恋愛感情を抱いた事はない……そんな俺が、直感的にわかってしまうほど。
 彼女への想いは、いつの間にか大きく育ってしまっていた。

 いつからだろう……頑張っている彼女を見ていた時から? アイドルとして、再会してから? 一緒にコーンポタージュを飲んだ時から?
 それとも……初めて出会った時から、ずっと?

 いや、今となっては、そんなことは無駄な話だ。
 重要なのは、今の俺にこの気持ちを処理するだけの余裕が一切ないと言うことだ。

 ……何が強い大人だ。自分の心ひとつさえ満足に制御できない。これでは、まるで……。

「もう、どうしちゃったんですか? いつもの頼りになるプロデューサーじゃなくて、まるで……」

 若葉さんの声に、とっさに顔を上げた。

 待って、それ以上言わないで。それを言われたら、俺はもう、自分の気持ちを抑えきれなくなる。
 


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