過去ログ - 勇者「な、なんだこのパーティーは」
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65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 17:38:13.88 ID:Mpm8ltvH0
陛下「来たか、全く私の街をよくもまあ荒らしてくれたものだな」

勇者「ここはお前の街じゃない。人間の街だ。怪物にはお引き取り願おう」

陛下「何故、人間は我々人でないものを一方的に敵と決め付けるものなのだろうなぁ。我々怪物は種族が違えど共存しているというに」

勇者「お前たち怪物は皆、人間に被害を加えるからだ! 怯えて暮らす皆のためにお前を殺す!」

陛下「そう身構えるな。貴様はこの街を取り戻したいのか? それとも私を殺したいのか?」

勇者「そんなものどっちもに決まっている」

陛下「それは強欲というものだ。人間は土地も命も手に入れ、怪物には何も与えない。それは不公平ではないか」

勇者「何が不公平だ! お前達はそのくらい悪事をはたらいてきたんだ」

陛下「人間を喰らうことが悪事か。貴様、豚や牛の肉を食べたことはあるか?」

勇者「あるが、それがどうした」

陛下「それは私たちが人間を喰らうことと同じではないのか? それとも人間は豚や牛を食す度に命を奪ったことを一生悔いて過ごすのか?」

勇者「そ、それは」

陛下「私は人間を食うことに躊躇はない。だが、人間に食べられてもいいと思っている。それが対等というものだ。それが貴様ら愚かな人間は自分たちは多くの命を奪っておきながら、自分たちの命を奪われれば悪だと罵る」

勇者「くっ、黙れ!」ドゴ

陛下「効かんよ。人間の拳など。私はここに来た人間は全て追い返してきた。貴様等もそういう運命にある」

陛下「問おう、勇者。貴様にとって悪とは何だ。自分には都合が悪い悪人だが周りから見たときは善の人か。自分に都合が良い善人だが周りから見たときは悪の人か」

勇者「そんなもの決まっている。後者だ!」

陛下「果たして本当にそうかな?」


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