過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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172:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage saga]
2013/09/03(火) 06:55:03.59 ID:dpPWLj7X0
>>131訂正

――施設通用路


「……じゃあ、資料室や研究施設内にまで侵入者が?」

「空間移動能力者のようです。言いづらいんですが、外とは別口の……」

「おいおい、ほとんど詰んでるんじゃねえか」

「動きからして警備員と共闘しているというわけでもなさそうなんですが、もしかしたら暗部の――」

「お喋りはそこまでだ。誰か来るぞ」

曲がり角に陣取っていた中年の男が若い二人を手招きした。

「……さっきの連中か?」

しゃがみ歩きで男たちが曲がり角に身を潜めた途端、衝撃音が轟いた。

「――な、なんだ!?」

男たちが待ち構えている目と鼻の先で、何かが立て続けに爆散した。
規模こそさほど大きくないが、瓦礫か何かが重々しい音を立てて床に叩きつけられているのがわかった。
先ほど遭遇した侵入者の仕業だろうか。
猟犬の一人が緊張の面持ちで壁に張りつき、銃口だけを標的のいる廊下の奥にそっと向けた。

その時初めて、轟音に入り交じって誰かが走っているような音に気づいた。


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