過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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176:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage saga]
2013/09/03(火) 07:39:04.59 ID:dpPWLj7X0
(……しかし、お姉様の能力って本当、応用が利きますわねぇ)

代名詞である超電磁砲の印象ばかりが強かっただけに
今回の美琴の戦い方に黒子は新鮮な驚きを覚えていた。
傘を用いた範囲攻撃は、銃火器持ちの部隊を相手に予想以上の戦果をもたらしている。
比較的軽量であり、傘布が無事なうちは風による応力も利用できるため
美琴ほどの能力者ならば操作も苦にしない。

また、傘の骨組みは細長い形状をしていて表面積も小さく、銃器で完全に破壊するのは困難だ。
無駄弾を使ってくれるならしめたものだし、傘布が破られたら破られたで空気抵抗が低減する。
操作はむしろやりやすくなるので、少々撃ち落とされたくらいでは痛手にならない。

「大勢は決したようだし、これ以上の雷撃は控えたほうが無難かしら」

味方部隊と敵部隊との距離が縮まってきている今となっては、先ほどまでのような範囲攻撃は難しい。
警備員たちを巻き込んでしまいかねないし
そうでなくとも高電圧によって生じる力場が周囲の電子機器に悪影響を及ぼすからだ。
加減を誤れば味方の通信機器等も使い物にならなくなってしまう。

とはいうものの、そういった事情は制圧対象の預かり知らぬことだ。
未だ傘が浮遊している以上、敵は否応にも上空に注意を払わねばならない。
実際、傘の群れが敵の上空に向かうたび、猟犬たちの動きに乱れが生じている。
先ほどまでの電撃攻撃が十分な見せしめになっている何よりの証拠だ。

「そうですわね。もうその必要もないでしょう」

劣勢を覆せないと判断したのか、周りではちらほらと逃亡する者が出始めている。
警備員への抵抗も散発的なものに留まっているようだ。

半ば二人が勝利を確信しかけたその時、遠くから妙な音が聞こえてきた。


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