過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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200:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage saga]
2013/09/03(火) 10:47:37.03 ID:dpPWLj7X0
おもむろに、上条が拳に体重を乗せ始めた。
ずるずると、上条に少しずつ押し込まれながら、白衣の男がどこか面白そうに顎を引いた。

「いやぁ、ずいぶんと威勢がいいねぇ。うん、マジ格好いいわぁ。……だけどさぁ」

その笑みに、剣呑なものが混じる。


「すこーし調子に乗りすぎだよなぁ?」

男が空いている左手を下に向け、素早く左右に揺さぶった。
ゆったりとした袖から銀色のナイフが飛び出し、それに気づいた上条が後ろに飛んだ。
間断なく手首のあった空間をナイフの刃が引き裂き、遅れて上条が着地。
二人が連動するように身構え、倒すべき敵を睨んだ。


「年長者として、大人に対する口の利き方ってもんを教えてやらねえとなぁ」

「結構だ、敬意を払う相手はちゃんと自分で選んでいるんでね」


そんな軽口の叩き合いを最後に、二人を取り巻く空気が一気に重さを増した。

ひりつくような殺気が、真夏の日差しのようにお互いの肌を刺激していた。
男が手にしている刃のきらめきに負けじと、上条の足に描かれた刻印が靴下の裏で赤い輝きを放っている。
二人の息遣いだけが聞こえる静寂の中、ただ時間だけが過ぎていった。


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