過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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211:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage saga]
2013/09/04(水) 00:46:55.29 ID:V6cReWvf0
「さっきの先制打は、てめえの全力じゃなかったってか」

「別に舐めていたわけじゃねえ。手加減していたわけでもねえ」

妙な勘違いはごめんだとばかりに、上条が大仰に肩をすくめてみせた。

「とはいえ、借り物の力を使うってことに、どこか後ろめたさがあったんだろうな」

条件が横一線ならば、何も気兼ねすることなしに戦える。
相手は科学、自分は魔術。
お互い白兵戦向きの身体強化。
室内は広く、足場は平坦で、周囲に障害物はない。
あとは個々の実力と、経験に裏打ちされた駆け引きと、度胸の勝負。

ちらりと、男の視線が上条の足元に向いた。
それを見逃さなかった上条が、両の手のひらを上に向け、にやけ顔で顎をしゃくった。

「あっ、もしかして武器持ちじゃないと勝てる自信がないですかねぇ? 何でしたら、いくら使ってくれても構いませんよ?」

なははのはー、とおちゃらける上条。
露骨にすぎる挑発に、男はその場で小指で耳をほじくり、ふっと爪の先に息を吹きかけ――

「舐めんな、ガキが」

予備動作なしで、上条に負けず劣らずの踏み込みを披露した。


「……ッ、う――おっ!」

頭で考えるより先に上条が胸の前で腕を交差させ、重ねられた手首のど真ん中に男の前蹴りが炸裂した。
衝撃で両腕が大きく弾かれ、上条の体が真後ろに跳ね飛ばされた。


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