過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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336:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/26(木) 22:43:00.15 ID:VsZoKgEE0
記憶の上塗り。
食蜂操祈が望んだもう一つの自分。
何の能力も持たない無能力者。
誰の心も見えないし、洗脳だってできない、ごく普通の女の子。

上条は胸がひどく傷むのを感じた。
彼女が望んだありきたりの日常を、他ならぬ自分が奪い去り、苦しみを増やすことになるのではないか。

(いや……違う。そうじゃないだろ)

頭を振り、混乱した頭を立て直す。
そもそも能力を解かれることを前提に考えたプランなら、別人格に能力があろうがなかろうが関係ない。
それに、食蜂との関係を改善しようとしていた上条にとって、心理掌握の問題はいずれ向かい合わなければならなかったのだ。
何より、今の食蜂を取り巻く世界が非常に狭い範囲で完結してしまっているなら、なおさら洗脳を解かないわけにはいかない。

ゆっくりと深呼吸する。
この場で最優先するべきは食蜂の確保。それ以外にない。
男の言葉は今この場において、非常に重要な意味を持っているのだ。

「俺にとっちゃあ朗報だな。そりゃ」

「あぁん? そうなのか?」

「つまり、お前らの洗脳が捗ってないってことだよな。後はあんたと、あんたの後ろに控える親玉さえぶちのめせばめでたしめでたしってわけだ」

「本気でそう思ってるんだとしたら、めでたいのはお前さんの頭だなぁ」

「……何だと?」


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