過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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343:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/26(木) 23:59:13.13 ID:VsZoKgEE0
「何にしても、その様子じゃもう勝負はついただろ。どこか痛めてるみたいだし」

さすがに先ほどの痛がりかたではバレバレか。
男がちっと舌打ちした。

「わかんねぇなぁ。なんでそうまでする必要がある?」

男の問いに、上条が眉をひそめた。

「三日前にあんだけの目に遭わされて、文字通り死にかけて」

苛立たしげな声が、一瞬面白げな語気を帯びる。

「なのに何で、てめえは俺の目の前に立っている?」

傷が治った云々という話ではもちろんなかった。
耐え難い苦痛を与えられて死を間近に感じれば、誰だって恐怖を抱くはずなのだ。
そのトラウマになりかねない記憶を年若い男子がたったの数日で克服し
こうして自分と命のやり取りをしているということが、もう異常なのだ。

「不幸な境遇に情でも湧いたか? あんな化けモンのために、命を懸ける価値があるのか?」

「…………」

「てめえがどんだけ突っ張ったところで、あの小娘の居場所はどこにもねえぞ?」

「そりゃ、有り得ないな」

「……なに?」

「この不幸の申し子こと上条当麻にすら居場所が出来たんだぜ? 他のやつにできないわけがねえんだよ」

目の前の少年は平然と、憎たらしいまでに飄々と、そう言ってのけた。


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