過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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乾杯
◆ziwzYr641k
[saga sage]
2013/09/27(金) 01:27:10.17 ID:wmsLYaSN0
「たとえばだが、絶縁フィルムを貼りつけた板で四方を囲っちまうとかどうヨ?」
「……え、……あ、そっか」
現状、一方通行の体は、補助機なしでは体の隅々に命令を行き渡らせることができず、起き上がることもままならない状態だ。
ミサカネットワークなくしては解析以前に日常生活を送ることすらできない。
並のジャミングでは妨害不可能だが、電波を完全に遮断する箱に閉じ込めてしまえば
その瞬間に一方通行は戦闘不能になる。
教室中の机や椅子を一瞬で相手に叩き落とせる結標にとって、その程度のことは朝飯前だろう。
「……気づかなかった。触れなければ反射しないってのも弱点だったのね」
「今の俺に、じっくりと嬲り殺しにするような戦い方は向いてねェ。足を止めていたら相手に付け込む隙を与えるだけだ」
「そんな当たり前のことに気づかせないほど、怪我をする以前のあなたが完全無欠だったってことか」
「バカ言ってンな。本当に完全無欠ならあんな三下に負けてなんかねェっつうの」
「そんなこと言って、実は負けてよかったと思ってるんでしょ?」
「……ハッ、ンなワケねェだろ?」
「あら、そ。あなたがそう言うなら、そういうことにしておくけど」
「……そンだけ喋る元気があンなら、あと二箇所くらいは回れそうだなァ」
「ちょっ、勘弁してよ! 本当にきついんだってば!」
文句を投げかけてくる結漂をしり目に、一方通行が慣れないカツラのズレを直した。
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