過去ログ - ザンネンな一夏「俺は織斑一夏。趣味は――――――」
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206: ◆vc6TpLHdOs[saga]
2013/09/06(金) 18:34:27.87 ID:whTGHLoe0

山田「ど、ドクター!? 今のは!?」

千冬「………………私のせいなのか」

医師「…………わからない。今の一夏くんは演技なのか、真意なのか」

医師「だが、1つだけ確かなことがある」

医師「――――――仮面をこの場で付けたという事実だ」

セシリア「そ、それはどういうことですか!?」

医師「一夏くんは型にはまった完璧な自分を演じることを心がけていた」

医師「それ故に、中途半端であることを酷く嫌っていた」

医師「極端なことを言えば、――――――カッコイイ自分を演じるために、思春期特有の性愛意識や弱気な想いなどを抱くのは相応しくない――――――だから、そういった役柄に相応しくないものを全て封印しようとしていた」

鈴「え、なにそれ…………」

シャル「それってつまり、ずっと自分の気持ちを押し殺してきたってことなの?」

シャル「じゃあ、僕に見せてくれた笑顔は――――――」

医師「いや、みんなが惹かれた彼の優しさは本物だ。しかし、本来そこにあったはずの下心や悪口が封印されていたという話だ」

医師「彼は『プレイボーイ』を目指すのを辞めて『イケメン』であろうとしていたのだ」

一同「プレイボーイ……?!」

ラウラ「???」

千冬「………………」

医師「本当は年頃の男の子らしくそれぐらいの下心はあったという話だ。話を戻そう」

医師「たぶん、今の言葉は半分は嘘で、半分は真実だと思う。直接的な表現は抑えていたけれどね」

ラウラ「???」

セシリア「半分は嘘で、半分は真実――――――?」

鈴「まどろっこしいわね……」

医師「つまり、人は自分の中にいろんな視点から見た考えを同時に持っていて、」

医師「例えば、ある人の良い面と悪い面の両方を知っていたとしたら、どう振る舞うべきかという話だ」

医師「一夏くんは、それを自分に当てはめて多感な自分を否定し続けてきたのだ」

医師「おそらくさっきのは、“黒般若”として何らかの目的に沿ってさっきのようなことを言い放ったのだと思う」

セシリア「そ、そんなことよりも、障害の方は大丈夫なんですか!?」

ラウラ「作戦中に麻痺するようなことになったら――――――!」

医師「その点は問題ないと思う。あの仮面は生前の彼の意識を命令させる代物だ」

医師「任務は身命を賭して果たしてくれると思う」

シャル「…………そんなのはあんまりですよ」

医師「すまない。――――――私は医者だ。その立場での意見しか許されない」

医師「私は彼の主治医として、無事の帰還と作戦の成功を祈ることしかできない」

一同「………………」

技師「…………む(これは――――――わかった、織斑一夏)」ピッ

技師「――――――織斑先生」ボソッ

千冬「チーフ……」




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