過去ログ - 吸血少女と待つ夜明け
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110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/31(土) 01:48:46.08 ID:EaOumZa8o

 ヒナの顔は蒼白で、ひどくやつれて見える。
 一気に衰弱している。昨日は何ともなかったはずなのに。
「一体どうして……」
「怪我はない」
「何かの病気じゃ」
「わからんね。ただ……気になることがある。ちょっとこっち来い」
 フロントの男が部屋の隅に僕を引っ張った。

「なんです?」
「ヒナちゃんが最近男を連れ込むところを見ていない。お前はどうだ、見たか?」
 僕ははっとした。彼女の精気補給源。
「僕も、見てません」
 最近ずっと夜は一緒だ。他の男は来ていない。

「俺は事情はよく知らん。だが関係はあるんだろ?」
 フロントの男はこちらの返事を聞く前に出口に向かった。
「とにかく任せる。何かあったら呼べ」
 ドアが閉まった。



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