111:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/08(日) 23:02:05.41 ID:2521BJxyo
サナの右手が、喉元に食い込んでくる。たった数秒で最早気を失いそうになる私を救おうと、アスタルテがサナを止めようと動き出す。
そうして、彼女がサナの右腕にしがみついた瞬間、サナが小さくなってしまった!
はて、と、解放された私は喉元を擦りながら、何が起こったのかと、見下ろす。
すると、脛をぽかぽかと殴りつけるかわいらしい小人が存在していた。サナだ。
「くぅ〜このぉ〜、急に巨大化しやがって、それでも竜族のハーフの私は負けないんだからなぁ!!」
「……ねぇ、アスタルテ、アナタの仕業?」
「あわわわ、あちしの能力はあくまで自身の変化でありまして、このような事は初めてでありまして……」
「このっ、このっ、こうなったらぁ……脛直撃コースの必殺、後ろ回し蹴りッ!!」
「って、ちょ、それ痛ッ、す、脛ばっかりいじめないでよっ!!」
―― それから数十分後、サナもようやく私の事情を聞いては、この家に居た事を納得する事になる。
まさか、自身の運の無さ、そしておっちょこちょいスキルが発動して、小人化していたアスタルテを落としてしまい、
挙句に私を罪人扱いした事を何度も詫びてくるのだが、小人サイズのせいなのか、それは余りにも可愛らしくて仕方が無い。
「……カワイイ」
「な、何をジロジロ見てるんだよ、か、カワイイだなんて!!」
「だって、可愛いんだもん。サナ、もうずっと小人化していれば?」
「そ、それは困る! アスタルテを護ろうと決めたのに、こんな小さくてステータスが1になってしまっては、ソルジャークラスさえ倒せないじゃないか!」
「そうでありますよ、サナ様には元に戻ってもらわないと……。でもどうすれば、元に戻れるでありますか……」
「うぅん……そうだ、ちょっと、こういう奇怪現象に詳しい知り合いが居るの。私について来てくれない?」
「「奇怪現象に詳しい人?」」
『オズワルド城下町 ヴィヴィ邸』
彼女は貴族である父、ネイディと共にこの豪邸に住んでいる。そして、この家は代々魔法に長け、それを永きに渡り国に伝えてきた歴史のある家でもあった。
その長女として生まれたヴィヴィは、歴代で随一の魔翌力を宿し、そしてそれを奮っては家に貢献をしてきたのである。
そんな彼女なら、この奇怪現象について分かるかもしれないと思ったのだが……、ヴィヴィは、物珍しそうにサナを弄ぶだけであった。
「で、どうなの? ヴィヴィなら分かると思って連れて来たのだけど」
「元に戻す方法だっけ? んー、それなら、>>112」
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