過去ログ - むりやり小説ゲーム 三番館
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44:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/07(土) 22:07:56.27 ID:1vEtWVYko
シュルルルルル、という音がした。蛇のような、しかしどこか獰猛な呻き声。
嫌な予感がし、立ち止まっては周囲を警戒していたその直後、スライムが仲間になりたそうにこちらを見ていた。

仲間にしますか? とか考えている場合ではない。青色で妙に丸っこい瞳を持つその物体、
それが蛇のような鳴き声を発するだろうか。それを無視して改めて周囲を警戒していた最中であった。

「みぃ、みぃ」

「ちょ、何? ……青色のスライム? って、粘液で私の靴を溶かすつもりじゃないでしょうね!?」

「みぃ〜……」

何故にみぃみぃと鳴くのかも不明だったが、それは思ったよりも心地の良い弾力を持ち、
人間の服に触れても、どうやら粘液で溶かすタイプではなさそうであり、その物体に対して完全に警戒を解いてしまう。
妙に人懐っこく、普通の動物みたいだと、つい屈みこんでそれを突いてしまうのだ。

「な、何これぇ……! や、柔らかくて……ぷにぷに……」

「みっ、みぃっ!!」

「あは、これ、楽しい! ねぇ……もっと突かせて?」

その数分だけ、シリルの事も、そして先程の蛇のような鳴き声の事もすっかり忘れてしまっていた私。
何故このスライムが、私に懐くように擦り寄ったのかすら、考えが及ばなかったのだ。

「そこ、危ないッ!!」

背後からだった。声がした直後、先程の蛇のような鳴き声を発する張本人が姿を現す。
蛇のような顔を持ち、しかし身体は鱗に覆われた人間のよう。リザードマンと呼ばれる類の魔物。

「火の精霊よ、闇をも制する業火を我が掌に、そして彼の者を焼き払わん!!」

私を、そしてスライムの危機を救った形になるその魔法、そしてその使い手は、腰に手を当てて満面の笑みを見せた後、
リザードマンがこんがり焼け上がったのを見て……>>45


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