801:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/27(日) 00:45:16.99 ID:DYvn7c0to
愛 (……世界が終わった時からだ……)
実は、この世界は一度死んでいる。いや、厳密に言えば二度死んでいる筈なのだ。
一度目はお姉ちゃんが屋上から飛び降りて、そして性格が明るくなっていったその時だ。
二度目はごく最近。しかし強力な補正力が働いて、世界を再びまるまる元に戻してしまった。
それは、カタストロフ以上の力が働いている。その事を聞かされたのは、ある存在からの話であった。
愛 「……今日は学校をお休みします。はい、ちょっと姉の容態が悪くって。いつもすいません」
愛 「ふぅ、こうして言い訳してズル休みも、結構気分が引けちゃうんだよ?」
愛 「ねぇ、もう一人の私」
影 「そうだね、もう一人の私」
愛 「ところでもう一人の私。思うんだけど、どうしてアナタは私に能力を委譲しても、消えないの?」
影 「そもそも、消えようとは思っていないから、かな? イレギュラーな存在なのかもしれないけど」
愛 「ふぅん。じゃあ、他の人達はやっぱり、能力を委譲させて消えちゃったんだ。壊れた世界に戻っちゃったんだ」
影 「厳密に言えば、私も、そして他の人達も……死んでるんだけどね」
愛 「ヘンなの。世界が壊れたり、元に戻ったり。そしてそれを救えーとか言ったり」
愛 「でも、私は協力しないよ? お姉ちゃんさえ私の傍に居れば良いんだから」
影 「はいはい、それは何回も聞いたから。……で、これからどうするの?」
愛 「そこが問題かなぁ。……でも、やっぱりお姉ちゃんの親友達は、相当邪魔かも」
愛 「だから、先ずは小夜さん。……小島小夜を潰すよ」 ピコピコ
影 「おやおや、誰に電話を掛けてるのかなー?」
私には仲間が居る。能力保持者として、秘密裏に仲を取り持っているもう一人の存在が。
渡会椎衣は使えない娘だったけれど、後輩のあの子なら、中学三年生になったあの子ならば、きっと力になってくれる筈。
度会椎衣、そして神栖川鳴歌。二人が能力を得た切欠は、とある薬らしい。
その薬を二人に無償で手渡したのは、私の担任の先生である白鳥咲。
その薬を開発したという彼女が、そしてその先に暗い陰が存在する事に、私達はまだ気付けないで居る――。
――― つづきます
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