過去ログ - 小梅「白坂小梅のラジオ百物語」Season3
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50: ◆E31EyGNamM[saga]
2013/08/29(木) 22:41:02.06 ID:DcuLRvTYo

 よくよく聞いてみると、この洞窟は、夜になると光を放つというの。

 毎晩というわけでもないし、見える人も限られているけれど。
 でも、見えるときは、それはもう美しいと、彼女は主張していたわ。

『あたしゃ、それでわかったんですよ。ここの神さんのお世話をせにゃならんって』

 彼女は、寡婦で親戚も近くにいないことを身軽さに転じて、働きに働いたんですって。

 そうして、お金を貯め、洞窟を含む一帯の土地を手に入れた。
 それから、『お世話』を始めた……という経緯らしかったわ。

『お世話って言ってもね。ただ、汚れを掃き出して、たまに水をかけてやるくらいなんですけどね』

 どうやら、おばあさんは洞窟そのものをご神体のように考えているらしくて、下手に触らずに、ただ維持しようとしていたみたい。
 そうしていると、夜中、洞窟の中を舞う光たちが嬉しそうにしている、と彼女は言うの。


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