過去ログ - 小梅「白坂小梅のラジオ百物語」Season3
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97: ◆E31EyGNamM[saga]
2013/09/05(木) 22:59:37.21 ID:dWU7jMU1o

 ケーキなんて用意して、一通りお祝いをしたら……売れてなかった頃みたいに、二人で深夜まで話し込んだわ。
 まあ、当時も私は売れてなかったんだけど。

 布団に潜り込んで、電気を消してもまだ話を続けて……。
 そうしてね、彼女が言ったの。

『ねえ、ヒトミ。ヒトミも売れたくない?』

 ああ、もちろん私の名前はトウコなんだけど、その子は、ヒトミって呼んでたの。
 あだ名みたいなものね。

 私はそんな問いかけに笑いながら、もちろんあなたにあやかって売れたいものよ、と返した。

 すると、彼女は声を潜めて、こんな事を言ったわ。

『じゃあ……教えてあげるよ。どうしたら……成功できるか』

 どうするの? と私はふざけたように聞き返した。
 だって、そんなこと教えられるものではないもの。

 ところが、それから彼女は真剣な声で、とんでもないことを言い出したの。


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