過去ログ - ペトラ 「父さん、私、調査兵団に入る!」
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14:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/05(木) 19:31:15.58 ID:9qyEC/6a0
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「第100期生 ペトラ・ラル、調査兵団への入団を希望します!」

周囲がざわめく。
女の身でせっかく主席で卒業したのになぜわざわざ調査兵団へ入るのか、ということだろう。

なぜ、だって? 笑ってしまう。 何のために3年間も過酷な訓練を積んできたと思ってる?

何のために巨人殺しの技術を学び、巨人を恐れない鋼の精神を培ってきたと思ってる?

自分よりも弱いものに巨人を狩らせ、自分だけは安全な壁の中でのうのうと暮らすためじゃない。

こちらが聞きたいくらいだった、なぜ強い者が戦おうとしないのか、と。

とはいえ毎年こんなものだとは聞いていた。
きっと私以外の上位10名の相当数が、憲兵団を希望するのだろう。
養うべき家族がいる者だっているはずだから、仕方ない。
戦えるものが戦えばいいだけだ。


「オレオ・ボサド、同じく調査兵団を希望します!」

・・・訓練兵団2位卒業者のオレオ。


「バルド・アモン、同じく調査兵団希望です!」

・・・訓練兵団3位卒業者のバルド。


「ディータ・ライフ、同じく調査兵団希望です!」

・・・訓練兵団4位卒業者のディータ。


私と同じ意思と希望を持っている、数少ない信頼できる同期。
3年間、互いに励まし合い、時に喧嘩しながらも、同じ目標を目指してきた。
たった3年の付き合いだというのに、まるで昔馴染みのような、気の置けない仲間だ。

ちら、と顔を見合わせ笑い合う。 

教官が片眉をあげる。 言葉で褒めることのない教官の、滅多に見せない称賛の表情だ。

「・・・・上位4名が志願か。ちょっとは骨のある奴らが集まってたみたいだな。
まあ死ぬまでに大勢ぶっ殺してこいよ。 」

ぶっきらぼうな言葉に隠れて、死ぬなよ、という声が聞こえた気がした。



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