過去ログ - ペトラ 「父さん、私、調査兵団に入る!」
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48:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/08(日) 00:54:55.48 ID:jMGtF2tr0

私たちの目に飛び込んできたのは、15メートル級と思われる巨人が、
ひとりの兵士を地面に叩きつける光景。

恐ろしいほどの速さで追ってくるそれに、いまにも追いつかれそうだった。
久しく感じたことのなかった恐怖がよみがえり、パニックになりかけて叫ぶ。

「兵長!追いつかれます!立体起動に移りましょう!」

後ろを見ながら立体起動に移ろうとした兵長の動きが止まる。
後方支援が追いついたのだ。

兵長は剣の構えを解き、最速を維持したまま走り続けた。

何なのだ、この巨人は?殺しているが、食っていない。
[ピーーー]ために殺している。
援軍はひとり、またひとりと殺されていく、まるで虫けらのように。

激怒がパニックにとって代わる。
今すぐに殺してやる。私たちならできるはずだ、私たちにしかできないはずだ。

でも兵長は言う、このまま走れ、自分の使命に命の限り尽くせ、と。
そしてエレンにも言う、後悔しない道を好きに選べ、と。

エレンが巨人化すれば、おそらく当初の計画とは違った方向に進んだだろう。
なぜこの時エレンに選ばせようとしたのか、もしかすると兵長は
予定調和でない結末を見たかったのかもしれない。

リヴァイ兵長が音響弾を撃ったことで、頭のまわっていなかった私にもわかった。
私たちが、この奇妙で恐ろしい巨人をおびき寄せる囮だったことが。
おそらく今回の作戦で最も危険であったからこそ選ばれたであろうことが。
そしてそれをリヴァイ兵長も知っていたということも。


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