2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:05:21.01 ID:+XAUcEGS0
王様「そこでじゃ。そなたの旅の無事を祈り、授けたいものがある」
勇者「し、しかし当面の旅の資金や、剣など一通り必要なものは頂きましたが」
王様「授けたいのは形あるものではない。呪文じゃ」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:06:02.74 ID:+XAUcEGS0
王様「使い方を誤れば、悪しき者が使用すれば世の中をいとも容易く混沌せしめる呪文じゃわい」
勇者「そ、そのようなもの、私には到底使いこなせるとは思いません」
王様「なぁに、わしも老いたが人を見る目だけは衰えてはおらんつもりじゃ。そなたはきちんと世のためにこの呪文を使ってくれる。そう信じておる」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:06:52.32 ID:+XAUcEGS0
王様「では、呪文を授ける。よくよく聞き逃すでないぞ」
勇者「はい!」
王様「うむ。ではその呪文とは」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:07:37.30 ID:+XAUcEGS0
王様「以上がその呪文じゃ」
勇者「え、えっと」
王様「なんじゃ、聞こえなかったのか?えらく短い呪文じゃろうに」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:08:04.43 ID:+XAUcEGS0
王様「よいか、困った時には迷わずこの呪文を口にするといい」
勇者「ぐ、具体的には」
王様「どんな時でもじゃ。さすれば必ず道は開かれるじゃろう」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:08:35.20 ID:+XAUcEGS0
勇者「と、とりあえず言われるままに旅立ったけど……」
勇者「本当なのか?最強の呪文って」
勇者「でもあの場面で王様が冗談を言うとは思えないし」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:09:31.49 ID:+XAUcEGS0
店主「っらっしゃーせー」
勇者「えーっと、薬草を十、マジックポーションを五つ、あとは世界地図を一枚もらおうか」
店主「まいどー」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:10:04.66 ID:+XAUcEGS0
勇者「四海宝剣じゃないか!?」
店主「よくご存知で。いやー入手するのに苦労しましたよ」
勇者「屈指の攻撃力を誇り、空間すら切り裂くという伝説の剣……しかもこんなにこれ見よがしに飾っているってことは、これも商品なのか?」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:11:08.89 ID:+XAUcEGS0
勇者(王様からの軍資金と五桁は違うぞ……こんなものどうあがいたって買える気がしない)
勇者(だが、これさえあれば魔王討伐がかなり楽になることは間違いない)
勇者(旅立って早速壁にぶち当たるとは俺もツいてな……壁?)
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:11:42.92 ID:+XAUcEGS0
勇者「あ、あの!」
店主「なんだい分割払いの相談なら認めないよ」
勇者「あの、ですね」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 00:12:28.74 ID:+XAUcEGS0
勇者「『アド街を見た』……!」
124Res/36.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。