過去ログ - 鷹富士茄子「幸運にめぐまれて」
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41: ◆bsVOk5U9Es[saga]
2013/08/31(土) 21:33:17.90 ID:5XV/thQ7o

「そもそも、占いなんてものは存在しなかった。昔々の世には、本物しかいなかった。」

「本物、ですか?」

「そうさね。彼らは占いなんて曖昧なものでなく、予知という確固たるものを持っていたのさ。」

「……はぁ。」

「お嬢ちゃんは、もし『今夜は雪が降る』なんて言われて信じるかい?」

「いえ。流石に突拍子もないことですから……。」

「だろう? でもそういった予言を信じさせる必要が、彼らにはあった。」

彼ら、という発音に老婆は力を込めます。

「だから、小道具をつかったんだよ。神様の言葉だとかの、神秘の力という小道具をね。」

そう言って彼女は視線を水晶球へとやります。私もつられるようにしてそちらへと目を向けました。
長い間磨いたりと手入れをしていないようでして、表面は小さな傷や埃で覆われております。
コツンと、老婆はまた水晶を叩きました。


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