22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/29(木) 21:19:17.10 ID:Pb8MMJNZ0
公園に着いた頃には、僕の影は薄くなってしまっていた
公園敷地内に設けられた時計に目をやると、長針は十五時を指している
公園入口から観える範囲では、男性の姿は確認できない
もしかしたら帰ってしまったのでは?
そんな考えが浮かんでしまった僕の脳は、直ぐに僕の涙腺を刺激してきた
……けれど、もしかしたら何時もの場所に居るのかもしれない
淡い期待を胸に抱き、僕はてんとう虫型の遊具に近付いた
一歩一歩近付いていく僕の目には、涙がどんどん溜まっていく
もし居なかったら?
そう思うと胸が張り裂けそうになる
涙腺から湧き続ける涙は留まる事を知らず、涙は僕の鼻腔にまで達し、緩くなった鼻を啜りながら遊具の入口まで辿り着いた
僕は涙を腕で拭い、深呼吸をし、覚悟を決めて遊具の中を覗き込んだ
「ん。 おう、遅かったな真ちゃん」
そこには本を片手に持った男性が座っていた
……何時もの笑顔を浮かべながら
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