過去ログ - 一方「だが上条、オマエには……『一方通行』と呼んでほしい」
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16: ◆lWV9WxNHV.[sage saga]
2013/08/30(金) 21:30:41.55 ID:bLPk5RuH0

 ポカン、と思わず足を止めて見下ろす。大きな丸い目が、ぴかぴか光ってこちらを見上げていた。

「ふふふん。私だってやれば出来るかも!」

「え、えー……?」

 正直不安しか感じない。
 いや確かに、イザと言う時には皆を助けてくれる。こともある。たまには。

 うろんげな顔になってしまったのだろう、見下ろした少女がムッと膨れっ面になった。

「なーにとうま、その顔。私が何も出来ないって思ったら大間違いなんだからね!?」

「いや別に何も出来ないとは思ってねーけどよ……。お前自身は魔術使えねーんだろ?」

 細かい理屈はさっぱりだが、十万三千冊の魔道書の知識があっても、自身では魔術を行使することは出来ないと聞いている。

 するとインデックスはふんと鼻で笑って薄い胸を張った。

「魔術を使えないからって、役に立たないってことにはならないんだよ!
 私にはこの知識があるんだからね!」

「けどなー」

「例えば、陛下が使ってた『カーテナ=セカンド』のことは覚えてるかな?」

「あー?あったな、何かすげーやつ」

 何だか懐かしい響きだ、と上条は首を傾げた。

 カーテナ=セカンド。
 英国王室に代々伝わる、王の戴冠に使う儀礼用の剣。
 切っ先はなく、刃もついていないが、魔術的霊装としての威力は測り知れない。
 これを持つ英国王室の者は、その国内に限り天使長「神の如き者」と同質の力を持つ、とされる。
 実際に、カーテナを携えたエリザベスやキャーリサは、人知を超えた凄まじい力を発揮した。

「それから、同じく陛下が行使した『連合の意義』、ユニオンジャック」

 『連合の意義』もカーテナと同じく、英国王室のみに許された国家クラスの魔術の一つだ。
 本来カーテナの使用者が扱うべき『力』を、英国民全てに等しく分け与える大規模魔術。
 発動にはイングランド・アイルランド・スコットランド・ウェールズの四地域を束ねた、大英博物館所有の国旗を用意しなければならない。



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