過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2013/09/03(火) 22:51:50.78 ID:aSNq81Rdo
「他の魔術結社も、彼女が超能力者だと知ったなら方針を変えることでしょう。」
他の魔術結社に所属しているというのならともかく、相手は学園都市だ。彼女を獲得しようとすることに遠慮する必要はないと考える者が殆どだろう。むしろ第一位を奪うことで、ついでに学園都市の弱体化を狙うくらいのことは誰もが企むのではないだろうか。
神裂はいっそ非情にも聞こえるほどに淡々と述べたが、その表情には幾らか苦悶の様子が浮かんだ。嘗てイギリス清教と学園都市が起こした悲劇を思い返しているのかもしれないし、インデックスの友人であるという人物をそのように扱うであろう自身の所属組織に苦々しい思いを感じているのかも分からなかった。
「どうしたらいい?」
上条は殆ど身を乗り出すようにして訊ねた。
「それは、ご本人の意志にも依るのでは?」
それが例えば、延命を望むか、安楽死を望むか、最早本人にしか選びようのない選択肢を提示しているように聞こえたのが上条の気のせいではなかったのだと気付いたのは、ずっと後のことだった。
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