過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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40: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/09/03(火) 23:19:40.56 ID:aSNq81Rdo

「アンタ、わかってるの。」

「あいつがどんな思いして、アンタの右胸をさしたのか。」

「私だったらできないわよ。」

「好きな男の胸を指すだなんて。それがたとえ致命傷にならないと知っていたって。」

「あいつがそうすることでどれだけ傷ついたか、アンタは分かるの。」

「アイツは、自分がどれだけ傷ついたっていいから、アンタを助けたかったのよ。」

「何でこれ以上、アイツに関わろうとするの、」

内蔵逆位とはいえ、反対側にある心臓を傷つけずに左胸を貫くという芸当が容易である筈がない。心臓というのは、一般に左側にあるなどと言われるが、実際には少し左に寄っているだけでほぼ体の中心に存在するのだ。
その心臓を貫いたように見せかけつつ、少年の命を救うことがどれだけ困難であるのか、御坂も、そして救われた少年自身も正しく理解していた。



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