過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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703: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/12/23(火) 15:57:42.41 ID:DKmpxMOBo

「そもそも疑問だったのだけれど、」

エリザリーナが立ち去って再び沈黙が訪れた室内に、意を決したような御坂の声が響いた。

「何で一方通行と妹達が一緒に行動してるのよ?さっきの10777号も何か事情を知っている風だったし。」

先ほどまで行動を共にしていた10777号は、エリザリーナ独立国同盟に入国する手前で分かれた。学園都市生まれの彼女が敗戦国となったロシア内でこれからも生き続けていくことを考えると、あまり長時間学園都市の人間と接触を持つことは好ましくない。戦闘が継続している間は彼女の所属先も彼女の行動を気にする余裕がなかっただろうが、そのうち指示に従わずに勝手な行動をしていたことも知られるだろう。

「ミサカたちはあの10777号とはそもそも作られた目的が違うもの。」

「どういう意味よ?」

「このちっこいミサカは第一位に殺されることも、第一位を殺すことも想定せずに作られたミサカ。そしてこのミサカは、第一位を殺すために作られたミサカ。」

「…一方通行を殺すって、そんなこと妹達にできるわけないじゃない。」

「正攻法ではね。ミサカは特殊な成長剤を使って大能力者にまで引き上げられているけれど、それでもお姉様には勿論劣る。お姉様ができなかったことをミサカができる筈がないと思うのは当然だ。」

10032号や10777号のいかにもプログラミングされたと言わんばかりの語り口調も苦手だが、この番外個体と名乗る妹達の口調は態と人の機嫌を逆立てるようなそれだ。御坂は自分よりも寧ろ母親の若い頃を連想させるその容姿と、それに合わぬちぐはぐな口調にストレスにも似た違和感を蓄積させていた。



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