過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
↓
1-
覧
板
20
735
:
◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2015/06/15(月) 21:50:58.24 ID:2Cc/Ortxo
「お前が誰かの為を思ってしたことが、実は全然関係のない誰かも纏めて助けるかもしれない。逆に嫌がらせのつもりでしたことだって、結果はどうなるか分かんねェンだ。」
「嫌がらせでも?」
「別に誰かに嫌がらせしろっつー意味じゃねェからな。」
「それは分かってるけど、あなたがそんな話をするなんて意外かも、ってミサカはミサカは新鮮に感じてみたり。」
打ち止めの言葉は嫌味などではない。妹達同様、一方通行もそういう有機的な繋がりを極力避けて生活しているように思っていたという理由で出た言葉だ ― 妹達の場合は避けているというよりもそもそもそういう繋がりを持つことが難しかったというのが正確な表現だが。相変わらずどこか臍曲がりで厭世的な彼女が、今更自分の無愛想な態度を改めて人と人との繋がりを大切にして生きていく決意をしたということではないだろう。ただ、苦手でも厭わしくても様々な人と関わりあう覚悟を固めつつある、或いはそうしなければならないと考えているのではないだろうかと思った。
最近では臍曲がりの彼女も、妹達が成長していくのを喜ばしく思っているのと同時に少し寂しく感じているようなところを見せてくれるようになっていたが、それで言えば妹達も彼女に対して同じ感情を抱いている。
少し前までは妹達に対して献身的に振る舞う一方である意味妹達を守ることに固執し妄執し依存すらしていたような彼女は、今では守るべきものをたくさん持っている。黄泉川や芳川のような嘗ての同居人たちはもちろん、インデックスや上条、御坂だって最早一方通行にとって十分に庇護対象となっているだろう ― 上条や御坂については守るのと同時に守られている部分もあるのだろうが。極めつけは第七位の存在だ。今となっては妹達と同じくらい彼女の心を占めているだろう少年の存在に対して、打ち止めを始めとした妹達が嫉妬心を抱かなかったわけではない。その結果が番外個体の奇妙な行動であったりもする。
妹達から心が離れているというわけではないだろうが、心の裡に妹達以外のものを抱えるようになった一方通行に対して寂しく思う気持ちはある。だけれど、変わっていくのが人間で、自分たちも「人間」と同じように変わっていけるのだと信じているから、9971人の妹達は今日も自身の脚でしっかりと立っている ― 彼女や同居人たちや上条が繋いでくれた、「縁」というものに報いるために。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
742Res/523.28 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1377916907/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice