過去ログ - サーニャ「星に願いを」
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9:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/08/31(土) 22:09:03.41 ID:qshCWE1+0



「でも……趣味とか、合いませんよ?
貴女の好きなタロットも、エイラさんの他の趣味も全く知りません。
私はピアノや小説とか、そういったインドア派の人間ですから。
たぶん、付き合い続けるのは辛いだけだと思いますよ。
それに、性格も全く違う。貴女のように、明るくは、ないんですから……」

「……性格が違う人間だからって? それが……それがなんだって言うんだ。
私達は、生まれた場所も、育ちも、趣味も、クセも、全部違う。違って当然なんだ。
それなのに、共感できるところだけを知り合って。馴れ合って。
それでハイ、おしまい、だなんて。そういう関係は、私はイヤなんだ。
全部が違う人間だからこそ、お互いの知らない相手のことを理解したり、分かち合えたりするんじゃないか。
それが、人を好きになるってことなんじゃないか。
だから、私はイヤなんだ、そんな関係。
私は、もっと真剣にキミを知りたいんだ。

私のことを無理に分かろうとしてくれなくていい。
趣味もクセも、好きなことも。
理解しようとしてくれるだけで、いいんだ。
そうしたら、きっといつか分かり合える日が来ると思うんだ」



彼女は再び黙り込む。
彼女の背中越しに見える街の喧騒は聴こえない。
静寂が、訪れる。






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