889: ◆Nv7JqrEoRxto[saga]
2013/12/06(金) 15:21:57.83 ID:Af60fLs+0
教室の少し開いた窓から夕日が差し込んでいた。
とおくのほうで笑い声と木々の揺れる音。撫でれば馴染みのある机。
いつまでもここにいたい。そう思った。
突然人の気配を感じて私は決意したように目を開く。すると私の目の前、つまり開かれた窓の辺りに
苗木君がいた。
いつものパーカーではなくて、私と同じような茶色いデザインの制服を着ていた。
何故だろう。胸が苦しい。
ゆっくりと苗木君がこっちに振り向いた。優しい世界が崩れて行く予感に、私は声にならない声を上げていた。
意識が薄らいでいく。
最後にみた苗木君は、悲しそうな、切なそうな顔をしていた。
胸を締め付けられたように感じて、目を覚ました。
顔を触ると涙の跡ができていた……顔を洗わないと。
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