964: ◆Nv7JqrEoRxto[saga]
2013/12/19(木) 00:40:51.42 ID:nUGALjYx0
石丸「何を…うがぁっ!」ガンッ
体がツルハシの側面で打ち付けられ地面に落ちた。
意識が朦朧とする中に、背中に何か尖ったものをぐりぐりと刺された。骨と骨の隙間の肉の部分にヒールを捻じ込まれているようだ。背中に激痛がはしって意識が戻る。
石丸「…い、いっ…く…不二咲君!逃げ…ろ!」
不二咲「……」
伏せっているために不二咲君の顔が見えない。しかし逃げようとすらしていないことは部屋に響くキーボードを叩く音で察せられた。最後まで足掻く算段のようだ。
上を見ればツルハシを持ち替えて構えている様子が見えた。
「やめろおおおおおおおおおっ!」
『もういいよ!早く手を離して!』
「……ッ」
悲鳴が幾重にも重なり響く。
そしてツルハシがー
アルターエゴのパソコンに突き刺さった。
「……やめてぇ!」
悲鳴にツルハシを止めることはできない。
何度も何度もリズムを刻むようにツルハシが打ち付けられる。
僕達はただそれを見ていることしかできなかった。
圧倒的な暴力に晒されると人は、動けなくなるのだと初めて知った。
そしてパソコンはガガガガガと断末魔を残し、動かなくなった。
唯一の光源が消え、部屋は完全な闇になる。
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