過去ログ - バードウェイ「ようこそ、『明け色の陽射し』へ」 〜断章のアルカナ〜
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848:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/02/17(月) 13:01:34.49 ID:oqje6o8Q0
「“誰が”とか、“もっと上手く”とか、そういうのは良いんだよ。何をどうやった所で結果論に過ぎない」

「例えば世界を造り直したとして、最初から英雄を設置としていたとしても、それは、ただの、偽物だ」

「悲劇を食い止められて私達は笑うかも知れない。幸福に浸るかも知れない――あくまでも、外面だけだがな?」

「例えばそこがどんなに満たされた世界でも、そして自分の思いのままに出来たとしても、それは夢だ」

「仮に全ての悲劇が回避されたとしよう。元の世界で起きた筈の悲劇が、無かった世界が出来たとする」

「だがそれじゃ『新たに起きる悲劇』は誰が食い止める?」

「学園最強の能力者が最強のままであっても、それはいつか訪れる魔術師には容易に敗れ」

「『必要悪の教会』がほのぼのハッピーな組織になったとすれば、凶悪な魔術犯罪者は誰が審判を下す?」

「グレムリンがグリーンピース程度にまでスケールダウンしたとして、他の人間は邪な考えを抱かないか?」

「それでも――『全人類の思考方向を探知し、特定方向へ誘導させる魔術』なんて方法であれば、悲劇は避けられる」

「だが、しかし、それではだ」

「去勢された家畜の生き方と何が違う?それをまさか“平和だ”などと言うつもりはないだろうな?」

「そもそも論で言うのであれば――まぁ私が言うのも少々棚に上げる気もするがね?」

「『たった一人で地球上全ての命を軽々しく消し飛ばした人格破綻者』が」

「『そんな絵本に出て来そうなヒューマニズムに悪酔いしたゴッコ遊びに付き合う保障』とやらも示して欲しい所だ」

「オカシイと言うのであれば、それは全てだ。最初からだよ」

「全知全能の力を持ちながら、そして世界を壊し、新たに構築する力がありながら」

「元の世界の矯正はせず、只々癇癪を起こした子供のように叩き潰した」

「そんな相手の善性に縋るのであれば、それは自殺と何が違う?」

「……」


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