過去ログ - 【とあるSS】壊れた窒素と、打ち砕く幻想
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20:K[saga]
2013/09/05(木) 03:14:14.66 ID:wO8fvpoyo

     †


 第十一学区にある某研究所内。
 四人は電話の女からの命令で、施設破壊の命を受けてやってきていた。
 施設破壊、それは施設の機能を完全に停止させる事。
 それは、そこにいる人間も含まれている。
 現在、建造物内の主電源は落とされている為、内部は予備電源による淡い光だけで照らされていた。
 しかしそれはあまりに頼りなく、蝋燭の火のように、ちょっとした風で消えてしまいそうな程だ。

フレンダ「結局、こんな仕事をアイテムに押し付けるなって訳よ」

 薄暗い通路を歩く二つの小さな影。
 絹旗の隣を歩くフレンダが、両手を大袈裟に挙げてそう零した。
 いつもなら裏方に徹するフレンダだったが、今回は何故か前線に出ていた。
 その理由は、仕事内容があまりに簡単すぎるからであった。

フレンダ「能力者もいない施設の破壊って、結局赤ん坊でもできるって訳よ」

 が、簡単過ぎるからと言って、手は抜いてはいない。
 普段裏方に徹するフレンダの仕事。
 それは――

フレンダ「お、通路A−3のセンサーに引っ掛かった馬鹿がいるって訳よ」

 フレンダの携帯端末が震えた。
 取り出した端末のロックを解除すると、液晶画面には建造物内の設計図と思われる図面が表示されていた。
 図面には数十、数百に及ぶ数の赤い印が付けられている。
 その赤印の一つが点滅していた。
 主に建造物内の出入り口を集中的に配置された赤印。
 それは、フレンダお得意の罠が張り巡らされている印であった。



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