20:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:58:43.25 ID:bKqi92pu0
二連休の一日目、俺はいったいどんな強行軍に付き合わされるのかと身構えていたのだが、
意外にも午前中いっぱいはたっぷり休養を取れとのお達しであり、
待ち合わせ場所で落ち合ったのは日も沈み込むころであった。
マジックアワーというやつである。あと、なんとかが刻とも呼ばれていたはずだ。
さすがにラーメン屋で待ち合わせなどということはたまにしかない。
今日の待ち合わせ場所に指定されたのは駅の近くにある小洒落たカフェであった。
俺が到着する頃には、貴音は一杯目の紅茶を飲み終えていた。
貴音と向かい合わせに座り、俺がコーヒーを注文すると、貴音もお代わりを注文した。
貴音の物憂げな表情が、マジックアワーによって妖しく彩られる。
この世のものとは思えない美しさとはこのことを言うのだろう。
ここの所の調子に輪をかけて貴音は言葉少なである。
しかし、今日はいつものように仕事のために一緒に居るのではない。
俺は今まさに貴音の時間を占有しているのであり、貴音に俺の時間を占有されているのだ。
その事実を思うだけで嬉しさが溢れてしまい、俺も黙って幸せをかみしめる。
だが、まさか沈黙の茶会(主演:スティーヴン・セガール)のために俺を招いたわけでもあるまい。
お互いのカップが空になるころ、俺は会話を切り出す。
「で……これからどうするの」
ゆっくりと時間を置き、一語一語確かめるようにしながら貴音は返答する。
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