過去ログ - 貴音「こひのとらはれ」
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24:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 19:05:29.61 ID:bKqi92pu0
「……」

「あなた様」

「……」

「あなた様」

「……」

「あなた様」

「えっ……ああ、うん」

ハッとして、貴音にかなり強く身体を揺さぶられていたことに気付く。
休養はたっぷり取ってきたはずなのだが、やはり取りきれない疲れが溜まっているのか。
だが表舞台で活躍する貴音は俺以上に疲労が蓄積しているはずなのだ
裏方の俺が貴音に叩き起こされるようじゃ立つ瀬がない。

「ぼんやりとしてはいけません、持っていかれてしまいます」

「持っていかれるってなにを……ちょっと貴音」

貴音に持っていかれるかたちで、俺は歩き出す。

「あなた様」

「なに」

「目を、閉じてくださいませ」

サプライズかな。

「わかった」

素直に目を閉じる。
楽しみだ。

「わたくしが良いというまで、絶対に目を開かないでください」

フラグである。

「りょーかい」

だが俺にとってこの程度のことはフラグでもなんでもない。
そもそも、目を開けてしまったら貴音の用意したサプライズが台無しではないか。
貴音が初めて俺に今日のことを切り出したのは、一年以上前のことなのである。
それだけの時間をかけて用意してくたサプライズを台無しににしてたまるか。
貴音に言われなければ死ぬまで光を見ないつもりで、目をぎゅっと閉じる。


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