過去ログ - インデックス「ふて寝もいい加減にするんだよ!」フィアンマ「んー」
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8: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/09/04(水) 22:36:10.68 ID:hi1Yv7Mg0

やがて救助はやって来た。
ほとんどが死者だったが、数名程生存者は居た。
重傷軽傷問わず生きてさえいれば病院へは運ばれる。
抵抗する理由は特になかったので、フィアンマもとある病院で手当を受けた。
治療といっても、数箇所あった切り傷の消毒と骨折した左脚の固定だけだ。

「……それで、お前は何故俺様の会計終了を待ち構えているんだ?」
「治療と救助活動に必死ですっかり忘れていたんだけれど、あなたのことを思い出したからかも」
「俺様はお前の様な女と出会った記憶はないが」
「こっちも会ったことはないかも。資料であなたを知っているだけ。
 公共の場所だから名前は指摘しないけど、あなたも魔術師だよね?」
「ああ、そうだな」

面倒そうに返事をするフィアンマに対し。

彼女は―――その身に一○万三○○○冊もの魔道書・邪本悪書を収納する魔道書図書館は言った。

「私は―――ローマ正教聖ピエトロ大聖堂所属"地下第二書庫"『禁書目録』」

名乗って、白い聖女は十字架の位置を正す。
病院の照明を受け、キラリと光った。
フードからは銀色の前髪が覗いている。

「これからよろしくお願いするんだよ!」




にへら、と柔らかな笑みを浮かべ。
彼女はそっと、握手の為に手を差し出した。


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