過去ログ - 瀬名詩織「お久しぶりね、ラプラス」
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12: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:18:09.84 ID:WYJExcc6o
『きゅ!』
「…貴方のこともいつか紹介出来たらいいわね」
『きゅぅ…?』
13: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:18:49.93 ID:WYJExcc6o
『きゅうきゅきゅう!』
「…そうなの」
お神酒。海の神様への捧げ物。
14: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:19:38.36 ID:WYJExcc6o
「…離れるの?」
ラプラスは少しずつ、少しずつ、漁船から遠ざかっていく。
『きゅ』
15: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:20:34.57 ID:WYJExcc6o
「貴方は私を海に連れ出してくれる大切な友達…」
泳げない私を背負って。
私だけじゃ見ることの出来ない景色を見せてくれる。
16: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:21:01.77 ID:WYJExcc6o
『……』
「……」
沈黙が続く。
17: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:21:27.85 ID:WYJExcc6o
「また、会いに来てもいい?」
私は微笑みを浮かべながら問いかける。
『……』
18: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:22:09.69 ID:WYJExcc6o
「なんで……」
何で、何も答えてくれないの。
私の問いかける強い口調を無視してラプラスは進む。
19: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:22:38.68 ID:WYJExcc6o
『…きゅ』
ラプラスはまたしても私の襟首を咥えて
今度はゆっくりと堤防に降ろす。
20: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:23:26.29 ID:WYJExcc6o
―
「詩織、いきなり沖縄に帰りたいって言うから付いてきたがそろそろ限界だぞ」
「もう少しだけ…」
21: ◆yIMyWm13ls[saga]
2013/09/06(金) 20:24:56.27 ID:WYJExcc6o
「…沖縄はいい所だな」
「…えぇ」
「そういや、この間泊まってる民宿の近くのご老人たちとお茶飲んでた時に聞いた話なんだけどな…」
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